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9割の会社が悩む、「社内コミュニケーション」を活発化させる方法とは

企業がビジネスをおこなっていくためには、活発な「社内コミュニケーション」が欠かせません。従業員同士のコミュニケーションが活性化することで、生産性や従業員満足度の向上、離職率の低下などのメリットがあり、企業経営にとって重要な項目のひとつです。今回の記事では、「社内コミュニケーション」を活性化させる方法についてご紹介します。

社内コミュニケーションとは

コミュニケーションとは、「気持ちや意見などを、言葉などを通じて相手に伝えること」です。一方、コミュニケーション能力とは、「対人的なやり取りにおいて、お互いの意思疎通をスムーズにするための能力のこと」を指します。

職場のシチュエーションで考えてみると、企業には個人それぞれが担当する仕事が積み重なり、チームや部署、事業、会社として成り立っています。そして会社が目指す「目的」に向かって、多くの従業員が連携しながら日々の業務をおこなっており、社内でのコミュニケーション無くして事業は成り立ちません。

多くの企業で課題となる「社内コミュニケーション」

2020年にHR総研がおこなった「社内コミュニケーション」に関するアンケート調査では、回答した企業の95%が「社員間のコミュニケーション不足が業務の障害になる」と認識しているとの結果が出ました。

参考:HR総研「社内コミュニケーション」に関するアンケート調査(2020年)

また、コミュニケーション不足によって「部門間・事業所間の連携」に障害があるという回答も73%となっています。

コミュニケーションを阻害している要因として挙げられているのは、「管理職のコミュニケーション力」が48%で最多となっており、次いで「組織風土・社風」、「社員のコミュニケーション力」が共に40%となっています。

コミュニケーションにおける能力不足や組織風土などは、明日すぐに解決できるものではありません。また、最近ではテレワークや在宅勤務が増え、今までと同じように情報共有をおこなうことが難しくなり、さらにコミュニケーションが課題化する可能性も高まっています。

新しい環境や働き方に合わせて、コミュニケーションを活性化させていくことが重要です。

社内コミュニケーションの向上によって得られるメリット

最近では、社内コミュニケーションを活性化させる施策に取り組む企業が増えてきています。具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。

生産性の向上

社内コミュニケーションが活発になることで、生産性の向上や業務の効率化につながります。

従業員同士の業務の分担がスムーズにおこなわれるようになり、進捗報告や考えの共有など、業務を進めるうえで必要な伝達事項が円滑に進むようになるでしょう。また、タテとヨコの風通しがよくなることで、率直な意見を出し合えるようになり、新たなアイディアや改善案なども生まれやすくなります。

さらに、普段からコミュニケーションが取れていると、業務が滞っている人を見つけやすくなるだけでなく、自分が困ったときにも周りに助けを求めやすい雰囲気が生まれ、非常事態を未然に防ぐことにもなります。

情報共有の活性化

日常的にコミュニケーションが取れていると、意思疎通や認識の共有にかかる時間や労力を軽減することができます。従業員が同じ方向を向いて業務を進めることができると、意思の疎通がスムーズにおこなえるようになり、心理的負担が軽くなります。

また、社内での情報共有がなされることで、顧客に対してのアプローチの幅が広がります。別の部署では取引につながらなかったとしても、一方の部署と組み合わせたプランでは契約に至るかもしれません。日頃から社内での情報共有をおこなうことで、有利な提案になる可能性があります。

従業員満足度の向上

従業員にとって、上司や周囲からの支援や承認を受けたり、自分の仕事をコントロールできていたりするかどうかは、仕事に対するモチベーションが変化する要因となります。活発に意見を交換できる組織では、上司に対しての意見を言いやすく、また上司も部下が感じている不満や要望を聞きやすくなり、働きやすい環境が満足度を向上させるでしょう。

離職率の低下・定着率の向上

日本労働調査組合がおこなった「仕事の退職動機に関するアンケート調査(2021)」では、仕事を辞めたいと考えている理由として、「職場の人間関係」と「評価・待遇に不満」が38.6%で同率1位となっており、いい人間関係を築くことが従業員の離職率の低下につながります。

そのためには、社内コミュニケーションの活性化が重要であり、居心地のいい職場環境が作られることで、人材の定着率も向上するでしょう。

参考:日本労働調査組合「仕事の退職動機に関するアンケート調査(2021)」

企業ブランドの向上

前述の従業員満足度の向上や離職率の低下といった作用は、企業ブランドの向上にもつながります。社内の風通しのよさや、社内イベントの開催など、コミュニケーションが活発な企業は「働きやすい企業」として認識されやすくなります。従業員の口コミで評価が高くなっている企業は、新卒の学生や中途の転職者が入社を希望する際の判断材料となることもあります。

また、従業員の組織への貢献意識が高まることや、顧客対応に一貫性が出ることで、コンプライアンス違反や情報漏洩の危険が抑制されるというメリットもあります。

社内コミュニケーションを活性化させる11の方法

社内コミュニケーションを活性化する方法にはどんなものがあるでしょうか。具体的な取り組みをご紹介します。

1. ビジネスチャットツール・遠隔システム
2. 社内掲示板・社内SNS
3. フリーアドレス制度
4. サンクスカード
5. 社内通貨
6. 社員食堂
7. 社員研修・勉強会
8. 1on1
9. 社内イベント・レクリエーション
10. 社内部活動
11. 社内報

ビジネスチャットツール・遠隔システム

MicrosoftTeamsやSlack、Chatworkなどのビジネスチャットツールの利用も、コミュニケーションを円滑にさせる方法です。今までは内線やメールで連絡する方法が主流でしたが、「本題を伝える」以外の件名やあいさつなど形式を整えるための余分の工数がかかっていました。チャットツールであれば、必要な用件を端的に伝えられるだけでなく、グループに属している人への共有性が高いため、コミュニケーションコストが削減され、業務効率化につながります。

また、Web会議やテレビ会議システムを活用し、テレワークなどで離れた拠点にいる従業員が顔を合わせて会議を進めるためのツールを活用することも、コミュニケーションの活性化に有効です。

社内掲示板・社内SNS

従業員だけがアクセス権を持つオンライン掲示板や、FacebookやTwitterなどのSNSの活用も増えてきています。総務や管理の部門から発信される一方的な情報ではなく、従業員なら誰でも投稿・発信ができ、内容としては、仕事関係の情報だけでなく、社内部活動やイベントなどの業務外のことも投稿することが多いようです。

従業員の中には、プライベートで利用しているSNSを社内の人に知られたくないという人もいるでしょう。社内SNSであればプライベートとは切り離して利用することができるため、社内用として気軽にフォローし合えるというメリットもあります。

フリーアドレス制度

フリーアドレス制度は、従業員の席を固定にせず、仕事の内容や状況に応じて社内のオープンスペースや空いている席に自由に座り、業務をおこなうことができる形態です。毎日の気分によって席を変えることができるため、近くの席に座る人が毎日異なる可能性が高まります。部門間や上下関係の障壁が取り除かれ、自然とコミュニケーションを取る機会が増えることで、社内のネットワークが広がるでしょう。

サンクスカード

サンクスカードは、従業員同士が感謝の気持ちを言葉にして相手に伝えるコミュニケーション方法です。感謝の気持ちを相手に伝え、また伝えられることでコミュニケーションが深まり、社内で役に立っている実感を得られることで、組織への帰属意識が強まる効果が見込まれます。

また、「ありがとう」の気持ちを伝えるサンクスカードから派生し、ANAグループではお互いの仕事の良いところを褒め合う「Good Jobカード」を送り合っています。最近では紙に書くだけでなく、ウェブ上でメッセージを送ることができるシステムやアプリもあり、テレワークで物理的に離れている場合でも、相手に気持ちを届けることができます。

日常的に相手を褒める仕組みを作ることで自然と周りの人へ目線が向き、お互いの良いところが伝播していくようになる施策です。

社内通貨

企業が従業員向けに独自の通貨やポイントなどを発行して利用できる社内通貨も、コミュニケーションを活性化させる取り組みとして有効です。ポイントが貯まる方法は、企業ごとの達成したい目的によってさまざまに設定されています。

例えば、

  • 従業員同士の交流:有益な情報を共有することでポイントが貯まる
  • 健康維持:歩いた歩数や非喫煙状況によって加算
  • 人材育成:資格の取得や社内表彰の際に付与
  • 働き方改革:定時退社した従業員にインセンティブとして付与

貯まったポイントは、商品や食事券との交換、社内経費の支払いでの使用、賞与の査定対象、現金への交換などの形で従業員へ還元されます。こうした社内通貨制度の導入によって、従業員の間で話題になると同時にモチベーションが上がり、従業員満足度の向上にもつながるかもしれません。

社員食堂

社員食堂は、企業が福利厚生として持つ従業員のための食堂施設のことで、カフェやバー形式で運営されることもあります。また、最近では社内でお弁当などを販売する「デリバリー型」や、飲食店で使える食事チケットを支給する「食事券支給型」など、食堂を運営する以外の方法で提供するサービスも増えています。

従業員が食事を共にすることで、仕事の話だけでなくプライベートなことについても話題にでき、仲間の新たな一面を発見することができます。さらに、普段は接することのない人との交流が生まれる場としても機能するため、社内コミュニケーションを向上させる有効な施策のひとつです。

社員研修・勉強会

社員研修や勉強会の実施も、社内コミュニケーションを活性化させる方法のひとつです。全従業員が対象の座学研修や社外から講師を招いて実施する講習形式、特定の役職者に対しておこなわれる特別プログラム、グループワークを中心に議論を交わすワークショップ方式など、様々な種類があります。

最近では、次世代の経営者候補の育成や、プログラミングや英語といった、新たな知識・スキルの習得、キャリアアップを目的とした研修の他にも、コンプライアンスやリスクマネジメント、メンタルヘルス、LGBTの理解など、働き方や多様性に関する研修の実施にも注目が集まっています。

1on1

1on1は、社内の人間が1対1で定期的にミーティングをおこなうことを指します。上司と部下の場合では、目標管理や業務の進捗の確認など、普段の業務に関することで困っていることを相談したり、うまくいっていることを報告したりし、上司は部下に対してフィードバックやアドバイスをする場として機能します。定期的に話をする機会を設けることで信頼関係を築くことができます。

また、メンター制度として、上司ではなく年齢や職歴の近い先輩社員が、後輩社員の業務やメンタル面での相談に乗るという方法もあります。仕事の悩みを気軽に話せる先輩がいないという新入社員や若手社員に対して、早期離職を防ぐ効果が期待できる方法として取り組む企業が増えています。

社内イベント・レクリエーション

従業員が業務以外の目的で集い、コミュニケーションを深める社内イベントやレクリエーションの企画も効果的です。社員旅行や花見などの季節イベント、社内ボウリング大会やスポーツ大会、忘年会、達成会なども社内イベントと捉えることができます。社内イベントは、普段はあまり関わることのない従業員同士が自然と交流できる機会を提供でき、距離を縮めるのに役立つなどのメリットである一方、規模の大きいイベントになると主催者に負荷がかかります。

また、最近ではテレワークが進み、オンライン上で業務関係のやり取りしかしていないといったケースも増えてきています。密を避ける対策をしっかりおこないつつ、実際に従業員が定期的に集まることのできる方法を探ることも必要になってくるでしょう。

社内部活動

同じ趣味を持った従業員が、その趣味に関する活動を業務時間外でおこなう社内部活動も、コミュニケーションを活性化させます。野球やテニス、バスケットボール、ヨガなどのスポーツ系や、登山やサーフィン、サイクリング、旅行などのアウトドア系、囲碁や料理、ボードゲームといったインドア系など、その種類はさまざまです。

業務時間外に活動する点ではレクリエーションに似ていますが、従業員それぞれが興味を持った分野に積極的に取り組み、共通の趣味を持った仲間と継続的に交流することで、深い関わりを作ることができるでしょう。

社内報

社内報は、社内の出来事や取り組み、連絡事項など、従業員に向けて発信する情報媒体のことを指します。多くの企業では冊子や新聞の形式で配布されたり、休憩室や社員食堂などに掲示されたりしていましたが、近年では社内SNSやイントラネットでの公開や、メールマガジンでの配信など、様々な形式で作られることが増えてきました。社長のインタビューや従業員の紹介、会社のニュース、座談会、社内アンケートの調査結果など、内容は多岐にわたって、会社や従業員のことを深く知るために制作されています。

特に会社の規模が大きくなると、従業員同士の面識がほとんどなかったり、別の部署がどんな事業をおこなっているのかあまり知らなかったりすることもあります。社内報で会社のことや一緒に働く仲間の情報を知ることで帰属意識を高められる可能性が大きくなり、また社内報を家族にも見てもらうことで、仕事を理解してもらうための手助けにつながるかもしれません。

まとめ

最近では働き方改革や新型コロナウイルスの影響によるテレワークの推進や、雇用形態の多様化、業務の分業化など、さまざまな働き方が進む中、以前よりも従業員同士のコミュニケーションが取りづらくなっているかもしれません。

しかし、社内コミュニケーションが活性化することで、従業員が働きやすい環境になり、企業の成長を促進していきます。経営を加速させる上での重要課題として、自社ではどのような施策が効果的かを見極め、最適化を目指していきましょう。

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