「戦略総務」とは何か、その言葉の意味や従来の総務との違いを正しく理解できていますか？ 働き方改革やDX推進が叫ばれる現代において、企業の成長を支えるためには、戦略的な視点を持った総務の役割がますます重要になっています。

本記事では、戦略総務の定義や必要とされる理由、具体的な業務内容に加え、実際に戦略総務を実践している企業の事例も紹介します。人事評価制度の見直しやオフィス環境改善など、幅広い業務領域において、戦略総務はどのように企業の成長に貢献できるのか、その可能性について具体的に解説していきます。本記事を読むことで、戦略総務に関する網羅的な知識を得ることができ、自社の課題解決や今後の事業展開に役立てることができるでしょう。

戦略総務の定義と役割

戦略総務の定義

戦略総務とは、従来の総務業務の枠を超え、経営戦略に基づいて企業の成長を支え、競争優位性を高めるための機能を担う総務部門のことです。従来の総務部門は、どちらかというと「コストセンター」と捉えられがちでしたが、戦略総務は、経営に貢献する「バリューセンター」としての役割を期待されています。

具体的には、業務効率化、人材育成、組織文化の構築、働き方改革など、多岐にわたる業務を戦略的に遂行することで、企業の持続的な成長をサポートします。変化の激しい現代において、企業が競争力を維持し、成長していくためには、戦略総務の役割がますます重要となっています。

従来の総務との違い

従来の総務と戦略総務の大きな違いは、その視点と役割にあります。従来の総務は、どちらかというと、ルーティンワークや管理業務など、受け身の姿勢で業務を行うことが多かったと言えます。しかし、戦略総務は、経営戦略を理解し、その実現に向けて、組織や制度、業務プロセスなどを積極的に変革していくことが求められます。

項目	従来の総務	戦略総務
視点	コスト削減、業務効率化	経営戦略の実現、企業価値向上
役割	業務の標準化、効率化によるコスト削減	組織全体の最適化による企業競争力強化
業務内容	ルーティンワーク、管理業務中心	経営課題解決、戦略立案・実行を含む

戦略総務に必要なスキル

戦略総務には、従来の総務業務に必要なスキルに加えて、経営的な視点や、多様な関係者とコミュニケーションを図る力など、幅広いスキルや知識が求められます。変化の激しい時代において、企業の成長を支える存在として、戦略総務には、以下の３つのスキルが重要となります。

１. 経営視点

• 財務諸表分析、市場分析などを行い、経営戦略を理解する
• 自社の課題や強みを分析し、経営目標達成に繋がる施策を立案する

２. コミュニケーション能力

• 経営層と現場社員をつなぐ役割を果たし、円滑な情報共有や合意形成を図る
• 他部署と連携し、全社的な視点で業務改善や改革を推進する

３. 問題解決能力

• 常に変化を察知し、課題やニーズを的確に把握する
• データに基づいて分析を行い、最適な解決策を導き出す
• PDCAサイクルを回し、継続的な改善を行う

戦略総務が必要とされる理由

従来の総務は、どちらかといえば「コストセンター」と捉えられ、いかにコストを抑えるかという視点が重視されていました。しかし、現代社会における企業を取り巻く環境の変化に伴い、総務に求められる役割も大きく変化しています。ここでは、戦略総務が必要とされる背景として、特に重要な2つの要因について解説します。

働き方の多様化

IT技術の進化やグローバル化を背景に、近年では、従来のオフィスワーク中心の働き方だけでなく、テレワーク、フレックスタイム制、副業・兼業など、多様な働き方が広がりを見せています。このような変化に伴い、企業には、従業員一人ひとりのニーズに合わせた柔軟な働き方を提供し、ワークライフバランスを実現できる環境を整備することが求められています。従来型の総務部門の仕事は、オフィスに出社することを前提としたものが多く、時代の変化に対応していくためには、戦略総務の視点が不可欠となっています。

• テレワークの導入 テレワークは、場所や時間に縛られずに働くことができる柔軟な働き方として注目されています。総務部門は、テレワークに必要なインフラ整備や制度設計、セキュリティ対策など、円滑なテレワーク導入を支援する必要があります。また、従業員が安心して快適に働けるよう、コミュニケーションツールの導入やオンラインでのコミュニケーション活性化など、新たな課題にも対応していく必要があります。
  
• フレックスタイム制の導入 フレックスタイム制は、従業員が自分のライフスタイルに合わせて始業・終業時間を自由に設定できる制度です。総務部門は、フレックスタイム制の導入にあたり、労働時間の適切な管理や、業務の進捗状況の把握など、新たな仕組みづくりが求められます。また、従業員がフレックスタイム制を有効活用できるよう、制度の周知や利用方法のサポートなども重要となります。
  
• 副業・兼業の促進 近年、政府も副業・兼業を推進しており、多くの企業で導入が進んでいます。総務部門は、副業・兼業に関する社内規定の整備や、従業員からの相談窓口の設置など、適切な対応を行う必要があります。また、従業員が安心して副業・兼業に取り組めるよう、労働時間の管理や、本業との両立に関するサポート体制の構築も重要です。

人手不足

少子高齢化の進展により、日本では深刻な人手不足が続いています。企業は、優秀な人材を獲得し、育成していくことが喫緊の課題となっています。従来の総務部門が行っていたような、ルーティンワークや事務作業に多くの時間を割くのではなく、戦略総務の視点を取り入れることで、業務を効率化し、従業員がより創造的で付加価値の高い業務に集中できる環境を整えることが重要です。また、従業員エンゲージメントを高め、定着率向上を図ることも、戦略総務の重要な役割となっています。

課題	戦略総務への期待
人材不足の深刻化	採用活動の効率化、人材育成プログラムの開発、従業員エンゲージメントの向上
従業員の定着率低下	働きがいのある職場環境づくり、ワークライフバランスの推進、キャリアパス支援
生産性向上への意識改革	業務プロセス改善、ITツール導入による業務効率化、従業員のスキルアップ支援

これらの課題解決には、従来の総務の枠にとらわれず、経営戦略と連動した、より戦略的な視点を持つ「戦略総務」への転換が求められています。

成長企業における戦略総務の重要性

従来の総務は、どちらかというと「守りの仕事」のイメージが強かったかもしれません。しかし、企業の成長を力強く後押ししていくためには、総務部門が「攻めの姿勢」を持つことが重要になっています。特に、急激な事業拡大や変化の激しい時代を勝ち抜いていくためには、従来の枠にとらわれない戦略的な視点を持った総務が不可欠です。それが、「戦略総務」と呼ばれる考え方です。

企業成長を支えるための戦略総務

戦略総務は、経営戦略と連動し、企業の成長を支えるために、以下の役割を担います。

• 経営戦略との整合性 企業のビジョンや目標を理解し、それを達成するために、総務部門としてどのような貢献ができるかを考え、実行します。例えば、新規事業展開を計画している場合、それに伴うオフィス移転や人員計画などを、先を見据えて立案・実行していくことが求められます。
• 組織全体の最適化 業務効率化、コスト削減、人材育成などを通して、組織全体の生産性向上に貢献します。従来型の総務のように、単に言われたことをこなすのではなく、自ら課題を見つけ、改善策を提案していくことが重要です。
• 変化への対応 働き方改革やデジタル化など、社会環境やビジネスの変化に合わせて、柔軟に対応していくことが求められます。例えば、テレワーク導入に伴う制度設計や、セキュリティ対策なども、戦略総務の重要な役割となります。

戦略総務がもたらすメリット

戦略総務を導入することで、企業は以下のようなメリットを享受できます。

メリット	内容
従業員エンゲージメントの向上	快適なオフィス環境や働きやすい制度を整備することで、従業員の満足度やモチベーションを高め、企業への愛着を深めることができます。結果として、離職率の低下や生産性向上に繋がります。
企業競争力の強化	優秀な人材を獲得・育成し、生産性の高い組織を構築することで、企業の競争力を高めることができます。戦略総務は、間接部門でありながらも、企業の成長に大きく貢献できることを示しています。
企業ブランド価値の向上	働き方改革やダイバーシティ＆インクルージョンなど、社会的な責任を果たす企業として評価されることで、企業ブランド価値を高めることができます。求める人材を獲得しやすくなるだけでなく、顧客や取引先からの信頼獲得にも繋がります。

上記のようなメリットを享受し、企業の成長を加速させるためには、戦略総務の存在が欠かせません。特に、変化の激しい現代においては、戦略総務の重要性はますます高まっているといえるでしょう。日本経済団体連合会が2023年6月に発表した「戦略総務のあり方に関する調査研究報告書」でも、その重要性が説かれています。

戦略総務が取り組むべき具体的な業務

戦略総務は、従来の総務業務の枠を超え、企業の成長戦略に直結する幅広い業務に取り組む必要があります。ここでは、戦略総務が取り組むべき具体的な業務について、詳しく解説していきます。

業務効率化

企業の成長を加速させるためには、業務効率化による生産性の向上が不可欠です。戦略総務は、既存の業務プロセスを見直し、無駄を排除することで、従業員がより創造的な業務に集中できる環境を整備します。

業務時間や工数の見直し

まずは、現状における各業務の所要時間や工数を可視化し、分析することが重要です。Excelや業務管理ツールなどを活用し、各業務にどの程度の時間や人員が割かれているかを把握します。その上で、非効率な業務フローやボトルネックとなっている工程を特定し、改善策を検討します。

業務プロセス改善

業務プロセス改善には、業務の標準化や簡素化、システム化などが有効です。標準化によって業務のばらつきをなくし、品質を安定させることができます。また、ITツールを導入することで、業務の自動化や効率化を図ることも可能です。

ITツール導入

戦略総務は、業務効率化に役立つITツールを積極的に導入していく必要があります。例えば、RPA（Robotic Process Automation）は、定型的な事務作業を自動化するツールであり、業務時間の削減やヒューマンエラーの防止に効果を発揮します。また、グループウェアやワークフローシステムを導入することで、社内の情報共有やコミュニケーションを円滑化し、業務効率化を促進することも可能です。
ITツール導入の際には、自社の課題やニーズに合ったツールを選定することが重要です。導入コストや運用負荷だけでなく、セキュリティ対策や従業員への教育体制なども考慮する必要があります。

人材育成

企業の成長には、従業員のスキルアップや人材の質の向上が欠かせません。戦略総務は、従業員一人ひとりの能力を最大限に引き出し、企業全体の成長に繋がるような人材育成プログラムを企画・実行する役割を担います。

社員研修プログラム

戦略総務は、企業のビジョンや戦略に基づいた社員研修プログラムを策定する必要があります。新入社員研修や階層別研修など、従業員の成長段階に合わせた研修プログラムを用意することで、必要な知識やスキルを効果的に習得することができます。また、専門スキル向上のための外部研修や資格取得支援制度なども有効です。
研修の効果を最大化するためには、事前のニーズ調査や効果測定が重要です。研修内容が従業員の課題や要望と合致しているか、研修を通じて期待する成果が得られているかを定期的に評価し、改善を図る必要があります。

リーダーシップ育成

将来の企業を担うリーダー候補を選抜し、育成するのも戦略総務の重要な役割です。リーダーシップ研修やコーチングなどを実施することで、戦略的思考や問題解決能力、コミュニケーション能力などを養います。また、メンター制度を導入し、経験豊富な先輩社員が指導や助言を行うことで、より実践的なリーダーシップを育成することができます。
リーダーシップ育成は、長期的な視点に立って取り組むことが重要です。将来のキャリアパスや育成計画を明確化し、個々の成長段階に合わせて適切な育成機会を提供する必要があります。

組織文化の構築

企業理念やビジョンを共有し、従業員が働きがいを感じられるような組織文化を構築することは、企業の持続的な成長に不可欠です。戦略総務は、従業員エンゲージメントを高めるための施策を企画・実行することで、魅力的な組織づくりを推進します。

社内コミュニケーション活性化

オープンで活発なコミュニケーションが行われる環境を作ることは、従業員同士の相互理解を深め、チームワークを高めるために重要です。戦略総務は、コミュニケーション促進のためのツールや制度を導入するだけでなく、社内イベントや交流会などを企画することで、従業員同士が自然とコミュニケーションを図れる機会を創出します。

ダイバーシティ＆インクルージョン推進

性別、年齢、国籍、文化、価値観などの多様性を尊重し、あらゆる従業員がその能力を最大限に発揮できる環境を作ることは、企業の競争力強化に繋がります。戦略総務は、ダイバーシティ＆インクルージョンに関する研修やセミナーなどを実施し、従業員の意識改革を促進します。また、柔軟な働き方制度の導入やハラスメント防止対策などを推進することで、多様な働き方を許容する組織文化を醸成します。
ダイバーシティ＆インクルージョンは、単に制度を導入すれば良いというものではありません。従業員一人ひとりの意識改革や行動変容が重要であり、継続的な取り組みが必要です。

働き方改革

従業員がより柔軟で働きやすい環境を実現することは、ワークライフバランスの向上に繋がり、従業員満足度やエンゲージメントの向上に繋がります。戦略総務は、政府が推進する働き方改革関連法にも準拠しながら、自社の課題や従業員のニーズに合わせた働き方改革を推進します。

テレワーク導入

テレワークは、時間や場所にとらわれずに仕事をすることができる柔軟な働き方であり、ワークライフバランスの向上や通勤時間の削減、業務効率化などのメリットがあります。戦略総務は、テレワークに必要なIT環境の整備やセキュリティ対策、人事評価制度の見直しなどを実施し、円滑なテレワーク導入を支援します。
テレワーク導入に当たっては、労働時間管理やコミュニケーション不足、評価制度など、解決すべき課題も多くあります。これらの課題に対して、適切な対策を講じる必要があります。

フレックスタイム制導入

フレックスタイム制は、従業員が自分のライフスタイルに合わせて始業・終業時間を自由に設定できる制度であり、ワークライフバランスの向上や業務効率化に効果があります。戦略総務は、フレックスタイム制の導入に当たって、就業時間の管理方法や労務管理上の注意点などを従業員に周知する必要があります。
フレックスタイム制導入は、業務の進捗管理やコミュニケーション不足などの課題も生じることがあります。これらの課題を解決するために、適切なルール設定やツール導入などを行う必要があります。

福利厚生の制度を整える

従業員が安心して長く働き続けられるよう、魅力的な福利厚生制度を設計・運用することは、優秀な人材の確保・定着に繋がります。戦略総務は、従業員のニーズを的確に捉え、時代に合った福利厚生制度を整備することで、従業員満足度向上と企業競争力強化を目指します。

福利厚生の種類	具体的な内容例	従業員へのメリット
健康・医療関連	健康診断・人間ドックの充実 インフルエンザ予防接種補助 メンタルヘルス対策 スポーツジム法人契約	従業員の健康増進、病気の予防・早期発見、安心して働ける環境づくり
資産形成・住宅関連	財形貯蓄制度 社員持株会 住宅手当・住宅ローン補助	従業員の資産形成支援、安定した生活基盤の構築サポート
自己啓発・スキルアップ関連	資格取得支援制度 書籍購入補助 セミナー参加費用補助 語学学習支援	従業員のスキルアップ・キャリアアップを支援、自己成長の促進
育児・介護支援関連	育児休業制度 育児短時間勤務制度 介護休業制度 介護短時間勤務制度 企業内保育所 介護施設紹介サービス	仕事と育児・介護の両立支援、従業員の離職防止
休暇・リフレッシュ関連	年次有給休暇の取得促進 リフレッシュ休暇制度 慶弔休暇 保養施設 旅行費用補助	従業員の休養・リフレッシュ機会の提供、ワークライフバランスの向上

上記はあくまで一例であり、企業の経営状況や従業員のニーズに合わせて、柔軟に福利厚生制度を設計・運用していくことが重要です。
福利厚生制度の効果を高めるためには、従業員への周知徹底が重要です。社内ポータルサイトや説明会などを活用し、従業員が福利厚生制度の内容を正しく理解し、活用できるようにする必要があります。また、定期的に従業員アンケートなどを実施し、従業員のニーズや満足度を把握することで、より効果的な福利厚生制度の設計・運用に繋げることができます。
効果的な福利厚生制度は、従業員満足度向上、企業イメージ向上、採用競争力強化、従業員の定着率向上などに貢献します。戦略総務は、これらの点を踏まえ、企業の成長戦略に合致した福利厚生制度を構築していくことが求められます。

戦略総務の実践事例

ここでは、戦略総務を実践している企業の事例を2つ紹介します。これらの企業は、戦略総務の導入によって、従業員満足度向上や企業競争力強化といった成果を上げています。

株式会社サイバーエージェントの事例： テクノロジー活用による生産性向上

インターネット広告事業やメディア事業などを展開する株式会社サイバーエージェントでは、「ワークスタイルイノベーション」を推進し、従業員の働きがいを高めながら、生産性向上を目指しています。

具体的な取り組み

• ABW（アクティビティ・ベースド・ワーキング）の導入
• コミュニケーションツールの活用
• RPA（ロボティック・プロセス・オートメーション）の導入

成果

• 従業員一人当たりの売上の向上
• 従業員満足度の向上
• 採用活動における企業の魅力向上

株式会社ワークマンの事例： 人材育成と組織文化改革

作業服専門店を全国展開する株式会社ワークマンは、「ワークマン式経営」を掲げ、従業員主体の組織作りを進めています。その中でも、人材育成と組織文化改革は重要な要素となっています。

具体的な取り組み

• 「個の力」を重視した人事評価制度
• 「報告・連絡・相談しやすい」風土作り
• 従業員の「健康経営」への取り組み

成果

• 従業員の定着率向上
• 顧客満足度の向上
• 企業ブランドの向上

これらの事例からわかるように、戦略総務は、企業の規模や業種に関わらず、多岐にわたる取り組みによって、企業成長に大きく貢献することができます。

戦略総務を成功させるためのポイント

戦略総務を成功させるためには、以下の3つのポイントを押さえることが重要になります。

経営層の理解と協力

戦略総務は、従来の総務の枠組みを超えて、経営戦略に深く関わっていく役割を担います。そのため、経営層の理解と協力が不可欠です。戦略総務の重要性を理解し、その活動に対して積極的に支援してくれる経営層の存在は、戦略総務を推進する上で大きな力となります。具体的には、戦略総務のビジョンや目標を共有し、人材や予算などの資源配分においても協力を得ることが重要です。また、戦略総務が提案する新しい取り組みや施策に対して、積極的に耳を傾け、承認や後押しをしてくれることも重要です。

他部署との連携強化

戦略総務は、人事部、経理部、情報システム部など、さまざまな部署と連携して業務を行う必要があります。そのため、他部署との良好な関係を築き、スムーズな連携体制を構築することが重要です。具体的には、定期的に情報交換や意見交換を行う場を設けたり、共同プロジェクトを進めるなどして、相互理解を深めることが有効です。また、他部署のニーズを把握し、戦略総務としてどのように貢献できるかを常に考え、積極的に提案していくことも重要です。

継続的な改善

戦略総務は、常に変化する社会情勢やビジネス環境に対応していく必要があります。そのため、現状に満足することなく、継続的に業務プロセスや体制を見直し、改善していくことが重要です。具体的には、PDCAサイクルを回し、計画（Plan）、実行（Do）、評価（Check）、改善（Action）を繰り返すことで、より効果的かつ効率的な戦略総務の体制を構築していくことができます。また、総務省など、行政機関が提供する情報や、業界団体が主催するセミナーなどに参加し、最新の動向や先進事例を学ぶことも重要です。

ポイント	詳細
経営層の理解と協力	戦略総務の重要性を理解し、ビジョンや目標を共有し、資源配分においても協力を得ることが重要です。
他部署との連携強化	定期的に情報交換や意見交換を行う場を設けたり、共同プロジェクトを進めるなどして、相互理解を深め、連携体制を構築することが重要です。
継続的な改善	PDCAサイクルを回し、現状に満足することなく、継続的に業務プロセスや体制を見直し、改善していくことが重要です。

まとめ

この記事では、戦略総務の定義や役割、必要とされる理由、具体的な業務内容、そして成功させるためのポイントなどを解説しました。従来の総務業務の枠を超え、経営戦略と連動した、より能動的な役割を担う戦略総務は、企業の成長に欠かせない存在となっています。特に、昨今叫ばれている働き方改革やDX推進においても、戦略総務の役割は非常に重要です。企業は、戦略総務を推進することで、従業員満足度を高め、企業競争力を強化していくことが可能となるでしょう。