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誰にでも起こりうる病気や不調…。福利厚生でおこないたい従業員の健康支援【医療編】

従業員等の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践する「健康経営」。この考え方が広がる中、実現のために福利厚生を整える企業も増えています。前回は、「運動」に焦点を当てた福利厚生でおこないたい従業員の健康支援【運動編】をお届けしました。

今回の記事では、健康に関する調査を踏まえ、企業が従業員に対しておこないたい「医療・健康」に関する福利厚生についてご紹介します。

誰にでも起こりうる「不調」

内閣府が実施した「男女の健康意識に関する調査報告書(2017年)」によると、通院しながら働いている人の割合は、男女ともに、正規の職員・非正規の職員等にかかわらず年々増加しているとの結果が出ています。

また、2020年に厚生労働省が発表した「労働安全衛生調査(実態調査)結果の概況」では、過去1年間(2019年11月1日から2020年10月31日までの期間)に、メンタルヘルスの不調により連続一カ月以上休業した労働者、または退職した労働者がいた事業所の割合は9.2%となっています。

日本人の左利きの割合は人口の約10%前後と言われており、今やメンタルヘルス関連の問題は、世の中に左利きの人がいるのと同じくらい身近な存在と言えるでしょう。

では、メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業所の割合を見てみましょう。

2020年では61.4%となっていますが、過去の調査データと比較すると、2013年からメンタルヘルス対策に取り組む企業の割合は、ほとんど増加していません。

健康経営を進めていくにあたっては、対策する必要があるものの、施策の優先順位が上がらずに未着手のままになっている可能性もあります。企業は改めて「メンタルヘルス」や「健康」に関する施策の見直しが求められるでしょう。

企業が従業員に対してできる医療・健康サポート

医療や健康に関連した従業員の支援として、企業が実施したい施策をご紹介します。

ストレスチェックの実施

長時間労働やテレワークなどの働き方や、人間関係や業務内容など、人が生きていく中では知らず知らずのうちに多くのストレスがたまっているでしょう。ストレスが原因でメンタルや体調に影響し、働けなくなっては元も子もありません。

医師などが実施するストレスチェックを定期的におこなうことで、自分がどの程度ストレスがたまっているのかを知ることができたり、不調になる前に原因を突き止められたりすることができるでしょう。

カフェスペース・リラクゼーションルームなどの設置

「ストレスをためない」ために、気分転換やリラックスができる環境を整えることも一つの方法です。

オフィスの一部をカフェスペースや休憩所など、気軽に従業員同士が交流できたり、軽食を食べられたりできる場所として利用することや、仮眠スペースやマッサージが受けられるリラクゼーションルームを設置するなど、従業員がリフレッシュして仕事ができるような環境を作ることも大切です。

食事・睡眠・運動関連の福利厚生

健康的な身体を維持するためには、「睡眠・運動・食事」は欠かせません。

社員食堂をはじめとした食事補助は、従業員の満足度が高い福利厚生として利用している企業も多い中、最近ではテレワークが進んだことで、地方勤務でも利用できる食事補助や、運動不足を解消するためのオンラインセミナー、良質な睡眠のための改善プログラムなど、さまざまな福利厚生が登場しています。

健康診断の充実

法定で義務付けられている健康診断だけでなく、従業員が自由に項目を選べる検診を受けられるように選択肢を増やすことも方法の一つです。年齢に応じたがん検診や人間ドックなどの費用補助を会社がおこなうことで、病気の早期発見や生活習慣の改善につながる可能性が高まります。

メンタルヘルス研修

従業員に対して「メンタルヘルス研修」を実施することで、自分のストレスの感じ方の把握や、発散方法、同僚や部下に対しての気の配り方など、メンタル管理に関するさまざまな課題を学ぶことができます。

自分のストレスに対処する方法だけでなく、自分が周りの人に対して「ストレスを与えてしまう原因」にならないためにも、学び・取り組みたい施策です。

社内外の相談窓口の設置・カウンセラーの配属

日頃の悩みやトラブルなどは、上司や同僚には相談できない可能性もあります。しかし、顔見知りではない第三者になら悩みを話すことができるかもしれません。相談窓口を設置したり、カウンセラーを配属したりすることで、従業員の誰かが「SOSを求めたい」と思った際に利用できる選択肢を増やすことにつながります。

休職・復職支援

従業員にとっては、休職することに対して孤独を感じたり、経済的な不安を抱いたりするでしょう。治療・療養に専念できるよう、安心して休職ができ、また復帰ができる制度を整えることは、従業員だけでなく企業にとっても重要です。

休職の理由によっては、再発して2度目の休職に至るケースも考えられるため、不安や負荷がかからないよう支援の内容やルールを整備していくことが求められます。

まとめ

健康経営の意識が広がる中、企業が従業員の健康を支援することは、今後「当たり前」の項目となっていくでしょう。少しでも従業員の「働けなくなるリスク」を未然に防ぎ、そして「もしも働けなくなったとき」のために、企業ができることを実施してみてはいかがでしょうか。

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